口説いてんの?
俊也は、みんなの顔を見回した。
「薫子何センチだ?」
「168cmだったかな」
「真太郎は、180以上あるよな。凪斗は?」
「177cmくらい」
「お前らデカ過ぎっ!腹立つ!」
「でも、俊也さんが一番強そうですよ?」
「そうだよ!男は背じゃなくて力だ!
ちゃんと女の子を守れる腕だよ!」
俊也は腕を解き、力こぶを作ってみせた。
それを見て、凪斗と真太郎も出して比べた。
まるで小学生の男の子のように
みんなはしゃいでいた。
「良かった!
私には三人もボディガードがいるよ!」
「薫さんの方が強かったりして?」
凪斗に言われて、薫子も力こぶを作ると
真太郎が押さえた。
「これじゃあ、駄目だ。
やっぱり女の子だねぇ」
「そう?」
「大丈夫、みんなで守ってあげますよ」
真太郎が後ろから抱きしめて言った。