『春・夏・秋・冬〜揺れる想い』
冬の眠るお墓が見えてきた。


秋の姿を見つけ、コツコツとヒールを鳴らしながら、足早に秋の元へ向かう。


「秋!!」


秋を見ると涙がとまらなくなった。


「春!!」


私は秋を抱きしめ久しぶりの秋の優しい顔を何度となく、確かめた。


「秋、元気にしてた?久しぶりだよね。」


「頑張ってるよ。」


遠くから、夏の姿が見えてきた。


「夏!!」


「おまえら、女同士で抱きついて、気持ちわりぃ〜」

夏の瞳はやっぱり、秋を追っていた。


冬の眠るお墓に手をあわせ。


バンバンバン〜


夏がクラッカーと紙吹雪を散らす。


冬、今日は冬の誕生日だよー。


冬がみんなを呼んでくれたんだね。


私は胸のペンダントを、ぎゅっと握る。


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