煮干し女
私、白鳥 香保里は、東京に本社を置く外資系会社の秘書課で働いていた。
化粧もバッチリきめて、日々の努力で作り上げたセクシーな身体を、上品に、でも堅苦しく見えない大人の女を漂わせるブランドスーツで武装し、髪は毎週有名な美容室に通いケアしていた。
もちろん。女の見せ方を知っている。
だから、金持ちで将来有望な男達がわんさか言い寄って来た。
たくさんの男を渡り歩いた。
そして、
欲しい物は必ず手にいれる。
たくさんの人を蹴落とし、その地位を守り続けた。