銀白虎




どうやら、みんな思うことは同じらしい…。




「んなこと言って、お前ら笑ってんじゃねぇかよっ!」


「そんなことない!けして可笑しくて笑ってるんじゃないぞ!

お前が似合いすぎるから…!!」


その言葉を一人が言い放つと、くくく…と噛み殺した笑いがあちこちから聞こえてくる。




「…それが嫌なんだ!!

だれが女装して似合うって言われて喜ぶかコノヤロー!!」



と、その美女の格好で言葉を言い放った男子を羽交い締めにした。



しかし…端から見ると男同士なのに、女と男にしかみえない。



「…いっぐくるしい!

か、かんざき落ち着けっ!」



あえて言うなら、浮気夫に対して今度という今度は許さないわよ!という美人妻のように見える。





女よりも女だ…


そう思った。




< 114 / 589 >

この作品をシェア

pagetop