銀白虎
「もっと、素直になったら?」
素直……?
なにが―――…
と、問おうとした所で。
「わー!なんかちょっと落ち着いたかもっ!」
「そう?それならよかった」
彼は亜美の方を、向いてしまった……。
意味わかんない。
素直に…って…。
意味、わかんないし。
素直って、なにによ…。
意味不明な蓮見くんの言葉のせいで、胸の中にもやもやしたものだけが残った。
「…鏡よ鏡よ鏡さん。この世で1番美しいのはだぁれ?」
偶然、神崎くんが必死に練習しているところに、ばったり遭遇してしまった。