銀白虎
「え?」
若……?
「お前何者だ!」
「へ?」
「まだすっとぼける気か!」
だから、絶対なんか勘違いしてるよこの人!!
「ワンワンワン!」
どうしよう、と思っていたら虎丸ちゃんが吠え出す。
「…え?若のクラスメイト?」
まさかの、犬語わかるのーーー!?
「すいませんでした!俺の勘違いでした!」
長身のおにーさんに、頭を下げられる。しかも頭がモヒカンて、ちょびっと厳つい人に。…なんか、不思議だ。
勘違いは解けてよかったけど、いろいろと複雑だった。
…なんでこの人、犬語わかるんだろう…。そこが、かなりの謎だ。
「あのぉ…」
「はい」
やっと顔をあげてくれたおにーさん。
「もういいですよ…?」
遠慮がちに言うと、そうっすか?ともう一度謝られて、姿勢を元に戻してくれた。