銀白虎
蓮見くんは、完璧じゃないよ…
完璧、なんかじゃない…
性格、悪いんだから…。
何思ってんだ、あたし。
そんなの、今に始まったことじゃないじゃないか。
偽王子様…仮面を被ってるんだから。
「…そっか、頑張ってね」
「ありがとう!結城さんはいないの?」
「え?」
「好きなひと♪」
その言葉に、心臓がドクンと跳ねた。
「………いないよ」
胸が、ずきずきと痛む。
「そっか!早く出来るといーねっ」
可愛らしい笑顔で、可愛らしい仕草で去っていく。
ああいうのが、女の子なんだろうな。