銀白虎
あたしは少し戸惑った。
それが素なのか、強がりなのかわからなかった。
「亜美…今日はごめんね」
とりあえず、謝ろう。
あたしには謝ることしかできない。
いろんな意味を含めて謝った。
「あ、うん!大丈夫だよ!」
……あれ。
もっとなんか言われるかと思ったのに。
普通な反応に、なんだかついていけない…。
さっきの謝りじゃ、ちゃんと伝わってないのかもしれない。
「…あの、亜美…ごめんね?」
もう一度、謝ってみた。
「…え?あ、うん…もういいよ?なんでそんなに謝ってんのー」
……なんだろう。
…なんか、違うぞ?
「あ、亜美さん?」
「なぁに?」
「お、お電話の内容は…」
ああ!と言う声が携帯越しから聞こえた。