銀白虎
「…それはどういう意味かしら?」
まだ、あくまでも冷静に、聞いてくる。
「…そのままの意味です…」
あたし……何いってんだろ…。
でも――…
「あなた……私達より自分の方が王子を知ってるとでも?ずいぶん偉そうなのね」
「……いえ、知りません。なにも。……でも、あなた達みたいに上辺だけを見ているわけじゃない、つもりです……」
口が、勝手に喋っていた。
まずい!と気付いた時は、もう手遅れで…。
先輩方は当然のように、とてもお怒りだった。
会長さんなんて、最初は余裕さえ感じたのに、
今じゃ眉間に皺が寄って、笑顔を作れていない。
これはやばいぞ…。
なんであたし、あんなこと言ってしまったんだろう。
馬鹿だった…ただ、言葉を交わしてるだけで良かったのに―――面倒なことになった。