銀白虎
今にも泣きそうな
…あれ。
彼女…成宮河南はここに留まったまま。
神崎くんのこと追いかけないのかな…?
よくわからないが、
屋上に、彼女とふたりきりになった……。
なんとも居心地が悪い。
あたしも、そろそろ教室に帰ろうかな…。
「あたしは、あんたが嫌い!」
突然、大声で叫んだので、一瞬びっくり。
はぁ…そうですか。
最近、女の子に嫌われること多いな…。
まぁ、でも、ファンクラブの方は仕方ない。自分で招いたことだ。
でも、こっちは………
いや、たぶん勘違いのせいだろう。
なにを言えばいいか、悩んでいると…。
彼女の顔は、真っ赤になっていた。