銀白虎
赤信号
「………んっ、」
苦しい、苦しい、苦しい……
どうして……。
これと同じことが、前にもあった……。
あのときは―――…
はぁ、と酸素が吸えた時、
バシンッ!!と、
乾いた音が響いた。
「なにすんのよ…っ!!」
あたしは、蓮見くんの頬を思い切り叩いた。
あの時と、同じ……。
初めて蓮見くんの正体を知った時と、同じ…。
無理矢理奪われた、キス……。
ただ感情もなにもない、脅しのための……。
叩いた手が、まだ、びりびりと痺れてる。