銀白虎
ただあのときと違うのは、悔しさや怒り……じゃなくて、ただ、苦しいくらい悲しいこと……。
あの時と、同じ……。
なんでよ……
「………俺も、お前なんて嫌いだ。」
痛い、痛い、痛い……なんだこれ…。
まるで引き千切られるような、痛み…。
「……最低っ!!」
胸が、痛い…………。
少しは近づけたような気もしてた…。
でもそれは大きな勘違いで。
あたしは、あの時のように、蓮見くんにとっては邪魔な存在でしかないんだろう……。
これからも、ずっと……。