銀白虎
やっと気づいたのに、
この想いは
気付いた瞬間に、行き場が無くなったんだ……。
叶うはずも、なかったけど。
早々ぐちゃぐちゃになってしまって、
この恋が芽生えた意味はあったんだろうか?と思った。
勢いで、屋上を出てきたものの…。
もう、授業が始まってしまっている。
それにこんな顔じゃ、教室に入っていけない……。
さっきのこれだ。勝手な妄想を、あっちやこっちで言われてしまうのがオチだ。
…どうしよう。
もう、帰ってしまおうか。
今日は、もう、授業を受ける気分にもなれないだろうし…。
ふと、ポケットからケータイを取り出す。
ちかちかと光っていて、
メールが2件、電話が1件来ていた…。
メールの1件は、神崎くんからだった。