銀白虎
【どうした?大丈夫か!?
あいつに何かされたか!?】
って、書いてあった。
あいつっていうのは、たぶん河南ちゃんのことだと思う。
神崎くんは…、もっとあの子の良さに気づけばいいのにな…。
余計お節介か…。
でも、あたしなんかよりずっといい……。
そして、メールの1件と、電話は亜美からだった。
【どうしたー?大丈夫??もう授業始まってるよっ?】
心配かけちゃったな…と申し訳なくなる反面、
次の文章を見て、また胸が締め付けられる。
【てか、聞いて!!
王子も授業さぼってるの!!!!!!】
こんなささいな言葉でも…。
蓮見くんを示すものを見ると、胸が痛くなる…。
やっぱり、帰ろう。
そう思い、ケータイをパタンと閉じ、昇降口へと歩き出す。