銀白虎





「…あんたらみたいな奴、大嫌いっ!!」



アイツラヲオモイオコサセルカラ――…




そう叫ぶと、そいつは盛大に笑い声をあげた。


それから、ぽつり。




「…銀白虎も、なかなか面白い趣味してんじゃねぇか」




また……。


さっきも言っていた“銀白虎”という、言葉…。







なにか、引っ掛かる…。




あたしは、知っているような気がする…。





「……銀白虎……?」



頭の中に浮かぶ、銀色の………―――――









「…通り名みたいなもんさ、あいつの。

銀色の鬣を持つ、白虎の若頭のな、」




口角をこれでもかと釣り上げて、笑った。






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