銀白虎
過去のトラウマ
『…じゃあ、あれは何だよ?』
ブォンブォン――――!
ドウォン!!!!
鼓膜が破れそうな程の音………。
「…やっと来た。」
にやっ、と。
楽しそうに口角を釣り上げたアキオ。
その横で、あたしはただ茫然としてしまった。
信じられなかった、目の前の光景が。
「………な、んで……」
ぽとっ―――…と。
あれだけ我慢してた涙が、呆気なく落ちていった。
「…待ちくたびれたぜ、銀白虎!!」
銀白虎――…
銀の鬣を持つ、美しい獣。
あたしの、愛しい人――――…