銀白虎
だけど、目の前にいる蓮見くんも………見たこともないような顔をしていた。
殺気立って……今にも飛び掛かりそうな……そう。まるで獣のように。
あたしは、一瞬震えたんだ。
この人達特有のオーラに恐怖を感じて…。
だから、目を瞑った…。
怖くて、恐くて…。
もうなにも見たくなくて…
お父さん…お母さん……
ゆっくりと、二人のことを思い浮かべていた。
……なのに、
急に場面が変わって……現れたのは、銀色の髪をした―――…。
どうして、蓮見くんは来たんだろう……。