銀白虎
「……どう、し、て………」
憎しみ、悔しさ、ぐちゃぐちゃと混ざり合って、痛い。
痛い。苦しくて、痛い。
「…どうっ、して…っ!!」
痛い、痛い、痛い………
苦しくて、堪らない……。
憎くて、憎くて、たまらない………。
「…ふっ、くくくくっ」
顔を上げれば、アキオがにやっと、笑った―――…
バキッ!!!
「っ、痛ってぇ」
アキオの口からは、赤い筋……血が―――。
「…こりゃ、歯何本かいったかもなァ…。手加減ないねぇ、銀白虎は」
「……てめぇみたいなクズには、こんなんじゃ全然足りねぇよ」
……蓮見、くん…
低く唸るような声。
だけどあたしには、ちっとも怖くなかった。