銀白虎
ほんとは、そんなこと思ってない。
なんの保障も確証も、
どこにもないのに。
この人なら、きっと、やってくれる。
何故かあたしは、確信していた―――。
きっと、蓮見くんは、
今にも壊れてしまいそうな
あたしの心を、
掬い上げてくれたんだろう。
負けた、
あなたは、優しすぎた。
久しぶりに感じる温かさを、もう離したくないと思った。
でも、それはきっと無理だから。
今だけ。
今だけ、
側にいることを許してください