銀白虎
あたしの部屋と、案内された場所は意外にも洋室っぽく。居候なのに、充分な広さだった。
それにしても、こんな急にこれからここで暮らすとか、勝手に決めて大丈夫なのかな?
でも蓮見くんは、この家でお父さんの次に偉いから、そういう権力があるのかな…。
「今日はゆっくり休め」
そう言われたから、
ベッドに横になってみたら、とてもふかふかで暖かかった。
ふぅ、と肩の力が抜けていく気がした。
「……くぅ~ん…」
あ、と。
聞き覚えのある声に耳を澄ませば。
どうやら扉から、聴こえているようだった。