銀白虎
今は、お昼休みで。
確かに、朝のことがあってから。
周りは神崎くん、応援モードで。面白半分ではあるけれど。
男子からは、軽くからかわれて。
女子からは、羨ましがられた。
そういえば、彼もモテ男だったと思い知る。
………でも、まさか亜美にまでそんなことを言われるとは思わなかった。
「もうっ、亜美までからかってー」
あたしは笑いながら、返したんだけど。
「…実際、朝の神崎はちょっとかっこよかったよ。あたし、なんかドキッとしちゃったし」
亜美は結構真面目な顔をして言うから、なにも返せなくなってしまった。