銀白虎
「…あの、なんであたしを迎えに来たんですか?」
「んー?さっきも言った通り、若の命令だよ」
「えっと…そうじゃなくて、どうして学校で待ってたんですか?」
あたしは今日、自分の家に荷物を取りに行くことになっていた。
自宅までの道なら何度も通ったのだから簡単だ。だから、学校までわざわざ迎えに来なくても自宅で良かったんじゃ?と思った。
その方が周りに気を遣ってタケさんがこんな服装をすることもなくて済んだはずだ。
まあ…タケさん本人的には生女子高生を見たかったのかもしれないけれど。
「…飛鳥ちゃん。君ってこう、なんていうか……隙ありすぎだなぁ」
「…隙?」
「そっ、危機感ゼロ。自分の置かれた状況を全くわかってない」
なんか似たようなことを朝にも……。