銀白虎
昨日案内されたあたし用の部屋について、荷物を置いた。
すぐに夕飯らしいから、荷物整理はやめておこう。
簡単な部屋着を探し出して、それを着た。
そして虎丸ちゃんを腕に抱き、的確な道案内をしてくれたので迷うことなく、大広間にたどり着くことが出来た。
……のは、良かったけど。
どうにも入りづらい。
なぜなら、中からいろんな声が聞こえてくるから。
もちろん…男の人の声ばかり。
あたしがちゃんと名前を知ってるのは、チャラいタケさんと見た目は厳ついクラさんだけ。
でも、それよりもっと大勢の人がこの中にいることは確かだ。
どうしようかな…。
うーん…、
ここはドラマみたいにこのドアをスパーンッ!と開けて、「初めまして結城と申しマッス!今日からお世話になりマスル!」とかやった方がいいかな!?