銀白虎







「あ~すかっ!」


「うわっ」



後ろからきた勢いに、危うく自分の机と正面衝突するとこだった。


慌てて後ろを振り返れば、亜美に抱き着かれた、らしい。





「ちょっと…びっくりするでしょ?」


「だって飛鳥さっきから呼んでるのに全然気づかないし…もう昼休みだよ?」



え、と思い周りを見れば、確かに周りのみんなは机をくっつけて、わいわいやっている。





「どうしたの?今日朝からぼーっとしてるよ?」



…………確かに、学校に来たときまでは記憶にあるが………、それからがさっぱりない。





「あー、うん…ちょっと寝不足なだけだよ」


「そう?具合悪いならすぐ保健室行きなよ?」



ありがとう、と言えば。



視界の隅に、神崎くんが見えた。





しかも、なんだろうかあれは……。









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