銀白虎
「ふふっ。ありがとう、要くん。でも別に気にしてないから。竜くんには言われ慣れてるし、もう挨拶みたいなものだと思ってるから」
「…あ、挨拶?」
信じられない、という顔をしている要くん。その顔もまた、面白くてくすくす笑ってしまった。
「…………」
それに比べ竜くんは、そっぽを向いて黙ったまま。
「…ごめんね、竜くん。」
だから、そんな少年に声を掛ける。
「…は?」
そしたら、なにいってんだこいつって顔で見てきた。
…あ、こっち向いてくれた。
「今までの夕飯、あんまり好きじゃなかったんでしょう?好きな食べ物、調べなくてごめんね。これからはオムライスや、ハンバーグも作るね!」
にこって微笑んでみたけど、やっぱり駄目みたい。
一瞬きょとん顔をしたけど、すぐに不機嫌な顔に戻っちゃった。
それに、またそっぽ向いちゃったし。