銀白虎
「お肉とか、もうないよね?ちょうど出掛けてるし、買い物して帰ったらいいかなと思って」
確か卵もないし、じゃがいもに人参もあとちょっとしかなかった気がするし…それから………
「そんなの、お前がやる必要ないだろ?さっさと帰るぞ」
冷蔵庫の中身を必死に思いだそうとしていたあたしを、興味なさげにみて前へと視線を戻す。
「どうして?」
「買い物は、他のやつがやるだろどうせ」
投げ遣りな返事を返すと、
もうくるりと、体も前へと向き直っている竜くん。
その言葉に数秒考えて、その背中に声をかけた。
「……あれ、もしかして買い物も当番制だったりする?」