銀白虎
『こら静かにしろ!
…じゃあ蓮見、お前の席は白石の隣だ……』
キャーー!
とまた声が上がる。
そして白石梨華が遠慮がちに手を挙げる。
顔は…やっぱり赤かった。
彼女の内心はきっとラッキーで、このクラスの女子はたった今、全員が彼女を羨ましがっていることだろう。
『よろしくね、白石さん』
また転校生くんの、爽やかな笑顔が出て…
『は、はいっ!!』
彼女の顔は真っ赤になっていて、そんな彼女を見て女子全員がはぁ…とため息をついた。
ぶっ…!
その光景はちょっと面白かった。
そのあと、今日の連絡を喋っている担任なんか完全無視状態で、
女子みんなはうっとりしながら…転校生君に熱い熱い眼差しを送っていた。