銀白虎




あたし的には、喜べない…。


亜美が、絶対悲しい想いするよ。




「…でも、蓮見くんは否定してないんだよね…」


「は!?」


「女の子達が聞いても、『それは僕と結城さんの問題だから、勝手に話せない』って」



うそ…でしょ……?




一体どーゆうつもりで…。




廊下側にいる蓮見くんを見た。
そしたら、ニコッで笑いを向けられた。


同時に、寒気がした…。



それを見ていた子からの、鋭い視線を感じる。




「…でも告白じゃなかったら、さっきの呼び出しなんだったの?」


「えっ?」


真ん丸い瞳があたしを見つめる。



どーしよ…


本当のことなんて、言えるわけないし…。



「…あー…えっとねぇ…」


あたしが戸惑っていると、亜美がどんどん不安そうな顔をする。



「……えっと…さっきは……」



『ほらー!授業始めんぞ席つけー』



やった!ナイス!!


ちょうどよく入って来た先生に救われた。




< 50 / 589 >

この作品をシェア

pagetop