銀白虎
あたし的には、喜べない…。
亜美が、絶対悲しい想いするよ。
「…でも、蓮見くんは否定してないんだよね…」
「は!?」
「女の子達が聞いても、『それは僕と結城さんの問題だから、勝手に話せない』って」
うそ…でしょ……?
一体どーゆうつもりで…。
廊下側にいる蓮見くんを見た。
そしたら、ニコッで笑いを向けられた。
同時に、寒気がした…。
それを見ていた子からの、鋭い視線を感じる。
「…でも告白じゃなかったら、さっきの呼び出しなんだったの?」
「えっ?」
真ん丸い瞳があたしを見つめる。
どーしよ…
本当のことなんて、言えるわけないし…。
「…あー…えっとねぇ…」
あたしが戸惑っていると、亜美がどんどん不安そうな顔をする。
「……えっと…さっきは……」
『ほらー!授業始めんぞ席つけー』
やった!ナイス!!
ちょうどよく入って来た先生に救われた。