銀白虎





「今朝見たとき少なかったので。今日はなんですか?」


そのあたしの問いかけに、彼は元気良く「カレーっす!」と答える。


こんな見た目厳つい風貌で、笑顔でカレーなんて単語を発するところがなんともかわいい。



「何かお手伝いすることありますか?」

「いえ!カレーなんで一人でも大丈夫っす!ありがとうございまっす!」



そして、意外と手際がよいらしい。


今日はカレーかぁ。



「ゆうきさんは、それまでお部屋でゆっくりしてて下さい」と可愛らしい笑顔で言われてしまったので、それに従って部屋へと向かう。




部屋へと戻ると、

「クゥーン」という、鳴き声。

なんとも可愛いお出迎えがいた。




「虎丸ちゃん、ただいま」

そう声をかけて頭をなでれば、彼は実に嬉しそうに尻尾を振ってくれた。




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