銀白虎
「それじゃあ意味がないのよ!
同じクラスだろうと、なんだろうと。一切、関わらないで頂戴。ね?できないことないでしょ?!」
その言葉に、言葉が喉をついては戻っていく。
"はい"と一言言えば、簡単なのに。
言葉が、喉を詰まって出てこない。
ゆっくりと、顔をあげれば、最初から続く見下すような、勝ち誇った瞳と、目が合う。
……たしかに、以前の私はそうしていたかもしれない。
できれば関わりたくないと、避けていた。
今だって学校で仲良くしてる訳でもない。話すこともない。なら、今までと何ひとつ、変わらないのかもしれない。