銀白虎
何が間違いで、何が正しいのか。
私には、まだ…答えが見つけられない。
だけど。
「………助けに来てくれてありがとう」
一瞬だけ、ピクッと反応して、それでも何も言わない。
その代わり、腕の力をより一層、強くした。
今は、目の前の彼を、ただ信じていたい。
誰よりも、近くで。
彼の熱い腕の中で、
色んなものがごちゃ混ぜになって、溺れてしまうかと思った。
いつまでもーーーーー溺れていたいと思った。