銀白虎
「それにしても、神崎くん、なんで教室にいるの?この時間は部活じゃなかったっけ?」
「あー、そうなんだけど、今ちょうど休憩中で。明日の宿題、持って帰るの忘れてさ」
「そうだったんだ!実はわたしも……」
と、手元を持っていたノートを胸元まであげる。
「ほんとだ。結城、明日当たるもんな?そりゃ困るわ」
「ちょっと、笑わないでよ~」
「でも、結城がそんなドジ、珍しいな?」
「そうかな?……たしかにそうかも」
「どっちだよ!(笑)」
と、ゲラゲラと笑われてしまった。
ううう。さっきから神崎くんに情けない姿ばかり見られてる気がする。
っと、こんなのんびりしている時間はなかったんだ!