銀白虎





そんなことを考えていたら、蓮見くんがちらりとあたしがいるのを確認する。





それから、



「…女は、わーわーきゃあきゃあ、人の気も知らないで騒ぎやがる」







…突然、話し出す蓮見くん。




は?いきなりなに?



と思いながら、黙って聞いておくあたし。






「だから、嫌いだ」






へ…?



「…女…嫌い……?」




「嫌いっつーかうぜぇ…」





えー…うそー…。


でも、蓮見くんの容姿ならしょうがないんじゃないかと思う。




「で、でも!笑顔振り撒いてるじゃんっ!」




「…好きでじゃねぇし。笑うとうるせぇの黙らせられんだよ。
あいつら、きゃあきゃあきゃあきゃあ、うぜぇからな」




さらっと言っていく蓮見くん。



……この言葉を女子生徒達が聞いたら、きっとショックで倒れるだろうな…。






女子生徒達にとても同情した。







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