純愛
「うわぁぁぁんっっ紗実ぃっ・・・!」

「美沙っ!羅琉っ!どうしたの!?」

「私っ・・・っ私汚れちゃったよぉっ・・・!助けて紗実ぃ・・・っ」

「宏と翔は・・・!?どうしたの・・・。」

「カラオケから帰ってくる最中に、ヤンキーに絡まれて…そんで美沙たち守ろうとしたら、後ろから2人男が来て・・・美沙たち連れてっちまって・・・。そのあと俺たちが数人に囲まれて、ぼこされた・・・。」

「紗実ぃ・・・っ」

私はなにもしてあげられなかった…。
ただただ強く抱きしめてあげることしか…。
謝ることしかできなかったんだ…。


私はただの弱虫です―。

美沙と羅琉の目は、涙でぐちゃぐちゃになっていた。
だからこそ犯人を見つけ出さなければならない。

でも私は弱虫だから・・・。

弱虫を言い訳にして、逃げているだけなんだ・・・。

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