今年のクリスマスプレゼント、君。【短】
その日は朝早くから部活の試合で、寒い中身体を無理矢理動かしていた
何かやっている方が気が紛れる
だからこの寒空の中の試合は、今の俺にとっては有り難いものだった
ふと観客を見ると
見覚えのある顔があった
もしかして…
案の定近づいてみると
そこには笑顔の雄平と七海がいて
今まであった胸のしこりがまた、ずんと心に乗っかったような気がした
「庄司じゃん!
久しぶりだね」
俺の存在に気付いた七海が笑顔で俺に向かってくる
「おぉ。久しぶりだな!
何?
お前らやり直したの?」
「うん。
本当お騒がせしてごめんね〜。」
その言葉に隣にいる雄平が笑う
胸がムカムカして
笑っている雄平に対してどうしようもなくイラついて
めちゃめちゃにして
莉子の気持ちを分からしてやりたかった
気持ちが固まって手を出しそうになった瞬間
突然降ってきた
愛しい人の声
「庄司!」