今年のクリスマスプレゼント、君。【短】




莉子……?


「もぉ、庄司探したんだから。
どこ行ってたの?」


…………は?


「あっ!
雄平じゃん。
もしかして彼女さん?」


突然のことに驚いたのは俺だけじゃなく、雄平も同じだったらしい


「あぁ。うん。
あっ。
こいつ同じクラスの篠崎」


「どうも。
初めまして」




莉子が七海に挨拶をする
その姿があまりにも痛々しくて

見ていられなかった

“莉子”から“篠崎”に
“彼女”から“同じクラスの一人”になった莉子は
今何を思っているのだろう


隣にいる莉子の表情を読み取ろうとしても、全く分からなくて

俺はただただ黙って
莉子を見ていた




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