今年のクリスマスプレゼント、君。【短】
ある日の朝
いつもより騒がしい教室は
ある噂で持ちきりになっていた
“篠崎莉子と新垣雄平が付き合い始めたって”
皮肉にもそれは噂ではなく事実であり
でもそれ以上に悲しむべき事実は
それがきっかけで俺と莉子の親交が深くなったということ
雄平は俺の幼なじみで
俺と雄平が親しくしていたのを彼女は知っていたのだろう
雄平からこの事実を聞いたのは数時間後のことだった
告白したのは莉子からで
彼女は一年の時から雄平のことを思い続けていた
まるで
莉子のことを想う
俺のように