今年のクリスマスプレゼント、君。【短】
その日家に帰って
一ヶ月後のクリスマスのことを思った
きっと二人は幸せなクリスマスを送るだろう
雄平は莉子の編んだマフラーをつけて学校に来て
そんな雄平の姿を嬉しそうに見る莉子がいるんだ
もう忘れるべきだってことは分かっていた
親友と好きな女の幸せを祈ることが、俺にとって一番大切なことじゃないかって。
そう思うのに
莉子の顔を
笑顔を見るたびに
どんどんどんどん彼女を好きになっていく自分がいて
どうしようもなく莉子を
莉子の全てを
手に入れたいと思ってしまうんだ