カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
「うそ…どうして?」




信じられなかった。



ずっと逢いたくて・・・

どうしようもないぐらいに…

逢いたかったから。





久しぶりに見るカズキは、髪を切ったようだった。



「少しやせたな?飯くってんのか?」




変わらない、甘い声。






「カズキこそ…痩せたんじゃない?」


「俺は仕方な(笑)」

促すように手を差しだしてくる。

「いいの?」





その言葉には何もカズキは答えなかった。


やっぱり…これで最後になるんだろうな。


繋がれた手はまだ暖かいのに…



ゆっくりと、時が流れて行く。




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