カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
「毛布サンキューな。ぶっちゃけ、なんもねぇからな…。」

「んーん。ごめんね。」


「いや…マジで助かるありがとう。
でもな?もう、そんな事するなよ?」


わかってる。

そんな事、言われなくたってわかってる。


私はもう…あなたの彼女ではないから。

「着いたぞ」


その言葉通りに、自宅に着いていた。


「ありがとう…。わざわざ送ってくれて」


「風邪ひくぞ?早く中入れよ。」


ずるいよ。そんな…

優しい笑顔で見ないでよ。

優しい言葉私に掛けてこないでよ。


鼻の奥がツーンとしてきた。

やだ…やっぱり、離れたくない。

行かないで…


「それじゃな。」

そんな言葉だけで、私達って…本当終わりなの?


遠ざかるカズキ。

あの角を曲がると、本当にこれで…

これで…おしまい…









「カズキ!!!」









叫ばずにはいられなかったんだ。






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