カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
唐突なこの申し出に多少驚いたけど、でも、

私を気遣っての言葉にうれしくて、素直にこくりと頷いた。



「お前ゲーセンとか好き?」

ゲーセンかぁ。以前よくカズキと行ったことを思い出してしまった。


何も言わない私に山下くんは

「決定な~金あんまないけどよ~楽しいぞ」


そう言ったきり、お互い目的地にたどり着くまで窓を眺めていた。



暑苦しいぐらいのバスの中。



時折息苦しさを覚えてしまうぐらい。






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