カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
夕方…
カズキの言う通り、あみさんには合わず相変わらず、ベットで横になっていた。


なんどか、携帯電話にあみらしき人から連絡が来たけど、無視を決め込んだ。

ちょっと心が痛んだけどね…








その日の夜遅く、外から何か話声が聞こえてくる。

なんだろう…?こんな夜遅く。

2階の窓から覗く、外の景色は真っ白な白銀の世界。

1月、2月はとくに冷え込みが厳しく、氷点下10度とか夜なんてざらだった。
曇りガラスを少し指先でなぞり外を覗くと
牡丹雪がちらついている。外で父親が誰かと話をしている様子だった。


「何度来たって、答は変わらない!帰りなさい。」
誰だろう…?よく見えない。
「お願いします!」

男の人は、凍てつく雪に座りだし、土下座をして必死に何かをお願いしている様子だった。

寒いのに…お父さん、何をそんなに怒ってるんだろう?


数分後、お父さんが家に入る音がした。









さっきの人の様子が気になり、もう一度窓から覗くとその人の姿は、もうなかった。








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