カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
「カズキ…怖いよ…早く迎えにきてよぉ…」


後から後から、涙が溢れてくる。


カズキと会えのも、悲しいけど、せっかく宿った赤ちゃんが…奪われてしまうのが何よりも





悲しかった。



『結婚は認められない』

そんなお母さんの、言葉が頭の中で、うるさいぐらいに繰り返しこだましている。


結婚の許しを貰いに、カズキがお父さんの元へ通ってきていたなんて…

お母さんがさっき言っていた言葉はおそらく本当なんだろうな…

だとしたら…夜遅く雪の降りしきる昨日。

曇りガラス越しで見かけたあの人。

雪の中土下座して、お願いしていた人は、紛れも無いカズキと言う事に…


私は


こんなにもカズキに


愛されていたなんて…


そう思うと・・


うれしくて



もっと涙がとまらなかった。






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