カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
だけど…

松岡の気持ちには、この先おそらく…

答えてあげる事は


無いと思うんだ。



かと言って、松岡からも離れる勇気もない。


ずるい女が居るのも事実だった。


「舞?今日は機嫌がいいんだな?珍しいな?」


壊れ物を扱うかの様に、助手席にそっと、置かれたままの体制で、勢いよく後ろへ飛ぶ景色を楽しんでいた。


「うん。ちょっとね」

「そっかぁ。お前が喜んで時は、カズキに関係があるんだろ?」


「……」






「ずっとお前だけ見てたんだ。
それぐらいわかるよ。
連絡来たのか?」





その問い掛けに、やけに胸が痛い。





解りきった答えなのに…





まっすぐに、ためらいもなく私の中に入り込む、松岡が…

言葉が…ずるい私を



問い詰めてくる。




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