カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
言葉が出なかった。

あんなにも優しいシュンさんが…そんなぁ…

「でも…今は多分違うような感じがするのよ。」

「どういう事ですか?」
私は眉を寄せた。


「出会いの時は、確かにヤクザだとは聞いてたけど…。
今は…正直わからないのよ。
何をしてるのか、教えてくれないの。」

そう言った真由美さんは、悲しみの色を浮かべていた。

「だから…シュンとカズキ君似てるからきっと、舞ちゃんを大切に思って言わないのかもね…。」


シュンさんと
似てるっかぁ…。

そう言われれば、カズキはシュンさんとたいがい一緒にいる。

仮にヤクザとしても、いつも行動が同じカズキなら…有り得なくはない。


もし、カズキが…

もし、カズキが…


「舞ちゃん??」

真由美さんに呼ばれて、現実に引き戻された。


今はよそう…


考えたって仕方ない…


カズキの口から聞くまでは…変な詮索はやめなきゃ。




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