カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編

赤い糸

長い時間歩き続けていたせいで、タクシーを見つけて乗り込む時には足腰が痛んでいて

家に着いた頃には


日が傾きかけていた。







「ただいまぁ~」

ゆっくりとドアを開けると、母が心配そうに駆け寄ってくる。




「大丈夫なの?ユキちゃんとフミちゃん心配して、何度も家に来たし電話もきたのよ?」


「後は?誰か来た?」


「二人だけよ?
凄い心配してたわよ」







「…疲れてるから」





それだけ告げると、






カズキは追い掛けてくれなかった事にひどく傷ついていたんだ。





何やってんだろ…私。










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