カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
「なな?どうだ?上手くいきそうか?」

「どうですかね?」

まぁ…こればかりはどうにもならない…。

それより、シュンさんの元へ行きたかった。

「ねね?おにぃさん?」

ボブヘアーの女が、カツカツと腰を振りながら近寄ってきた。

「どうした?ドライブ行けるの?」

「うん…いいよ。
何の車?」

「あそこにある、奴なんだけどいいかな?」

俺は、路肩にハザードの点いた黒い車を指さした。

「わかった~何処いくの?」

「どうしますか?」
女の質問に合わせて、山崎へ問い掛ける。

「何処がいい?」

クレータのような凹凸の肌をした山崎が、聞き返した。

「ん~カラオケは?
でもうちら金ないしぃ」

「いいよ。俺だすから!


「まじで??じゃぁ行くよん。今、あみよんで来るよ。」

急ぎ足で女は戻っていく。

よし!役目は終わった。




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