カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
「じゃあ、山崎さん。
俺はこの辺で」

そう告げると、即座にむなぐらを捕まえ引き寄せた。

「テメ-これでバックレると思ってんじゃねぇぞ?」

「山崎さん。約束違いますよ?シュン俺待たせてますから。」

静かに胸元の腕を振り払う。

すると次は、口調を変えてにこやかな態度へと。

正直、この人の側は疲れる。

やることしか頭にない、サル野郎は無償に腹がたっていた。


「どうしたの?」

女達は心配そうに尋ねてきた。

「いあ…こいつ帰るなんて言うからさ。引き止めたんだ。」

「「え~~~」」

「……」
ウゼェ…


「お兄さんいないなら、うちらつまんない。
そしたら乗らない」

その言葉に、山崎さんの顔が途端に変わったのが見えた。

やばい…これは、マズイ展開に…


「大丈夫!帰らないから。な?カズキ行こうな?」


はぁ…だりぃ…






< 25 / 240 >

この作品をシェア

pagetop