カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
の、の、乗り込んでしまったよ…


とっさに乗り込んでしまったのはいいけれど、私は何がしたいんだろ?


この狭い空間の中…

甘い香りがやけに鼻につく…


女の私の目から見ても、鼻持ちならない、嫌な女に見える。



本当にこの人が、カズキの相手なら…


相手なら……?




静かにエレベーターはとまり、彼女が指定した場所、面会場所へ停まった。



スーッと扉が開いた、と同時に、真由美さんがやってきた。


「あら。舞ちゃんきたの?」




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