~KissHug~
千鶴がここにいないというだけで
講習会場が毎日天国だった。

素良も普通に会話してくれて
いつも素良の瞳にいる
目ざわりな千鶴も
噂好きな女子もいない

もし学校で二人が付き合っていたら
こんなに楽しいんだ
なんて、一人で想像する。


黒板を見る時
いちゃつく二人を見ないのが
何より嬉しかった。


勉強も集中して
成績はいい感じであがっていく


そして同じ大学を目指している


そんな一緒の志が
私は、嬉しかった。


講習も一週間が過ぎようとした日
素良から誘いがあった。


「今日、おいで」


もちろん吸いつけられるようにうなづく


おかあさんに電話した。


「講習会で知り合った子たちと
遊んでくるから、遅くなるね。」

「わかったわ。あんまり遅くならないように。」


まじめに過ごしているから
おかあさんも気持ち良く
承諾してくれた。
私の嘘に・・・・
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